学芸員室の雑記帳

創業のとき

当館常設展示室映像コーナーでは、現在10本のコンテンツを視聴することができます。

信用調査業200年の歴史をダイジェストでご紹介する「Intelligent Works」、当社が戦時中に開設した海外事業所跡を巡り、取材した「大地の軌跡」、「追憶の大地」、「永遠の大地」の三部作。一昨年、創業120年を記念して制作した「ひとがたり ものがたり」など。1本あたり20分前後の視聴時間で、どれも充実した内容となっています。

中でも「創業のとき」は、ご来館のみなさまにぜひ試聴していただきたい、おすすめの作品です。

明治期に入り、政治経済の欧米化が進められる中、海外から日本に入ってきたばかりの信用調査業に注目した、当社創業者の後藤武夫は、何の後ろ盾もなく、独力で帝国興信社(のち帝国興信所)を創業しました。実業道徳の興隆と、信用取引の発達を図ることを事業の使命とし、奔走した日々。
映像では、経営信条として現代に受け継がれる「脱俗」「至誠努力」「大家族主義」の3つの言葉をてがかりに、後藤武夫の歩んだ足跡をご紹介しています。
「創業のとき」から、帝国データバンクの原点を感じていただけましたら幸いです。

さて、今秋からは「老舗」にスポットを当てたテーマ展示の開催を予定しています。準備にあたり、たくさんの老舗の沿革や、歴史に触れる機会に恵まれました。それぞれの原点が散りばめられた「創業のとき」から現在へ。本展示を通して、改めて「老舗」の特性や、魅力をお届けできたらと考えております。

ちなみに、常設展示室テーマ展示コーナーと、ホームページ内VRにてご見学いただけるようご準備してまいります。
ぜひ、お楽しみに。