学芸員室の雑記帳

一枚の写真から

新年あけましておめでとうございます。
本年もTDB史料館をどうぞよろしくお願いいたします。

年初めに1枚の写真が送られてきましたので、ご紹介いたします。
神戸支店の年末大掃除により見つかった、帝国興信所時代の神戸支店の社屋の1枚です。

撮影された年代は定かではありませんが、じっくり写真をみますと、玄関上部の看板に「支店」の表記が確認でき、1965年以降に撮られた1枚ということがわかりました。帝国興信所は1965年に全国の「支所」の呼称を「支店」に改めています。また、社屋横に止まっている車両のサイドミラーの形状、モノクロ写真であることから1966年以降、1970年初期頃までに撮影された写真ではないかとの推論に達しました。外観は、今風な表現で言えば、昭和レトロ、映画『ALWAYS 三丁目の夕日』の雰囲気をも感じられます。建物内部の様子が確認できないのは非常残念ではありますが、見えないことで、さまざまな想像を掻き立てられる1枚です

年初から、探求心を擽られる素敵な1枚の写真に出会うことができましたが、まだまだ、会社の歴史を残す記録が、全国の支店に残されているのかもしれない、そんな気持ちで新年の業務を開始しています。

新年は1月11日(火)より予約制で開館します。皆様のご来館をお持ちしております。