学芸員室の雑記帳

減税は実行の問題なり

自民党の総裁選、ついに決着しました!「日本列島を強く豊かに」と力強く訴えた高市議員が新しい総裁に選ばれました。女性初の首相誕生か!? とメディアも報じていますが、国民が本当に期待したいのは、掲げた政策を“ちゃんと実行してくれるか”どうかですね。
物価高対策やガソリン・軽油の減税など、生活に直結する話ばかり。やってくれるリーダーを期待しています。

そんな今だからこそ、少し昔の話も振り返ってみたくなります。当館では、9月2日から企画展「帝国興信所が報じた昭和経済(前期)」を開催中です。昭和100年と『帝国タイムス』の終刊を記念して、昭和初期の経済の動きを、当時の紙面を通して紹介しています。

今回の雑記帳タイトル「減税は実行の問題なり」は、昭和5年2月6日の『帝国興信日報』の1面コラムからの引用。世界恐慌の影響で日本も「昭和恐慌」と呼ばれる不況に突入していた頃。総選挙を控えたタイミングで、「減税は議論じゃなくて、実行するかどうかだ!」という声が紙面に載っていたのです。まさに、当時の人たちの本音だったのでしょう。
それにしても、95年前の日本も、今と同じように物価高に悩んでいたなんて…。時代は変わっても、経済の悩みってなかなか変わらないものです。
展示室では、記事一部をタブレットでもご紹介しています。ぜひお気軽に立ち寄りいただき、昭和の経済を覗いてみてください。歴史から、今を考えるヒントが見つかるかもしれません。