政府では毎年、2月1日から3月18日を「サイバーセキュリティ月間」と定めており、今年のテーマは 「サイバーはひとごとじゃない」 です。近年は、サイバー攻撃によるシステム障害やデータの窃取・改ざんにより企業活動が大きく影響を受けるケースが増えています。また、フィッシングをきっかけとした金銭やクレジットカード情報の盗難など、私たち一人ひとりに身近な被害も後を絶ちません。こうした報道に触れるたび、サイバーセキュリティが決して他人事ではないことを強く感じさせられます。
日本で初めてコンピュータウイルスの被害が報告されたと言われている1988(昭和63)年9月13日。1980年代後半、ネットワーク化が進むなかで、ウイルスは単なる悪戯の域を超え、実害をもたらす存在へと変化していきました。昭和63年11月25日号の『帝国タイムス』でも「蔓延するコンピュータウイルス」という記事が掲載され、官民で対策が進められていた当時の状況が紹介されています。記者は「この不可解なウイルス退治は、かなり困難をきわめそう」と述べていますが、その指摘が今になってより重く響きます。
さて、当館では昨年の『帝国タイムス』終刊を機に、戦前から戦後復興期までの昭和経済を振り返る企画展 「帝国興信所が報じた昭和経済(前期)」 を開催しています。さらに、4月21日からは戦後復興期以降の歩みをたどる後期展示も予定しております。
昭和100年という節目の年に、『帝国タイムス』の記事を通じて昭和の空気を改めて感じていただければ幸いです。皆さまのお越しを心よりお待ちしております。