
左が10年前の国立能楽堂のパンフレット、右が今回の下村観山展のチラシ
先日、仕事帰りに国立近代美術館を訪れ、先週末まで展示されていた下村観山の「弱法師」を観てきました。以前観た記憶があり、絵を観るのはこれが二度目と信じて疑わなかったのですが、家に帰り、過去に見学したチラシやパンフレットを探してみたところ、10年前に観たのは能の弱法師で、絵画の弱法師はパンフレットに掲載されたものを見ただけで、本物の絵画は今回が初めてだったことが判明しました。
能鑑賞後に見たパンフレットの弱法師が非常に印象に残っていたために、実際の絵画を観た気になっていましたが、記憶は曖昧なもので、パンフレットが残っていたために、その記憶違いを補正することができました。クリアファイルに入れた映画やコンサート、美術展のチラシ・パンフレット類は場所を取るために、何度か処分を考えたこともありますが、たまにめくればその前後の記憶が蘇り、個人アーカイブズとして取っておこうかと思い直します。
当館の常設展示室の中央には「観山」とサインされた色紙が展示されています。山水画が描かれ、観山という号に印が押されています。
国立近代美術館で開催中の下村観山展では、「観山会」など観山の実業家との交流・ネットワークについても取り上げ、渋沢栄一からの依頼画などが展示されています。観山は当社創業者の後藤武夫とは2歳違いですので、観山に色紙を依頼したことも十分に考えられます。
しかし、当館の色紙は島井観山という方の手によるもので、下村観山の作品ではありません。観山違いではございますが、ご来館の際にはぜひ観山の色紙もご覧ください。並びには実践女子学園の創始者である下田歌子による色紙も展示しています。
来週からいよいよ「帝国興信所が報じた昭和経済」の後期展示が開始します。併せてご覧ください。