当館では、展示室入ってすぐ正面に「至誠努力」の扁額を展示しています。「至誠努力」は経営信条の一つ、創業者の直筆です。この扁額はすぐに目に入りますが、その後ろに「脱俗」の扁額が掛かっていることはあまり知られていません。気づきにくい場所にありますが、VRでも草創期のあたりでぐるっと視点を回転させると、「脱俗」の文字が見られます。この「脱俗」も経営信条の一つです。
これまで展示案内の時にもこの扁額には、ほとんど触れずに通り過ぎてきました。ですがここ最近、会社の歴史と企業理念を見直そうと社員が史料館を訪れる機会が増え、解説でも急に出番が増えています。「脱俗」ということばは、文字通り「俗を脱する」、頂点を目指せ、超一流であれ!という意味です。扁額の文字は岡山の書家の手によるもので、写真のようにだいぶ崩されたかわいらしい文字で書かれています。
常設展示は信用調査の歴史がメインのため、企業理念に関係する展示品はこれくらいです。後はシアターの映像で紹介している程度。何度も繰り返し案内してきた見慣れた展示室でも、視点を変えると、ここにこんな展示物があった、こことここの展示がつながっているなど、再発見があります。見学に訪れた社員からの意外な提案に、展示の新たな余地を見出したり、わかっているようでわかっていないこと、見えていないことがまだまだたくさんあります。
来年の開館20年に向けて、改めて展示を見直してまいります。企業ミュージアムの脱俗を目指して!