学芸員室の雑記帳

もう一つの「相撲の物語」

朝夕少し暑さも和らぎ、徐々に秋の気配が感じられる頃となりました。いよいよ9月13日(日)、大相撲秋場所の幕が上がります。今場所は、霧島の綱取り挑戦、そして熱海富士の大関取りへの期待が大きな見どころと言われていますが、小兵・藤ノ川が新関脇になるなど、若手や新たなスター候補の活躍にも目が離せません。土俵上で繰り広げられる力と技の攻防、そして気の抜けない真剣勝負に、胸を躍らせている相撲ファンも多いのではないでしょうか。

さて、当館では10月16日(金)まで企画展「『帝国タイムス』終刊記念 帝国興信所が報じた昭和経済(後期)」を開催中ですが、その一方で次回企画展の準備も着々と進めています。

当館にお越しいただいたことのある方はご存じかと思いますが、展示室中央の「人物往来」コーナーでは、歴代の力士や相撲関係者の写真をご覧いただけます。実は大正期・昭和前期の当社には、相撲界にまつわる興味深いエピソードが数多く残されています。相撲を愛した人々との交流、文化人との結びつき、そして時代を映す人脈の広がり。そのなかには、作家・山本周五郎や相撲評論家・彦山光三とのつながりをはじめ、相撲文化が当社の歴史の随所に顔をのぞかせる出来事も見受けられます。

次回企画展では、こうした相撲との意外な接点にも光を当て、当社の歩みをより身近に感じていただける内容をお届けします。土俵の勝負に沸く秋、史料館ではもう一つの「相撲の物語」をご紹介する準備が進行中です。
会期などの詳細は、あらためてホームページにてご案内いたします。どうぞご期待ください。