学芸員室の雑記帳

十館十色~企業博物館その(12)~

先日、横浜を訪れた際に、カップヌードルミュージアムこと安藤百福発明記念館の前を通りかかりました。休日ということもありますが、すでにミュージアム前には人だかりができており、みなさん一様にカップヌードルがビニールで包装された“あの”エアパッケージを持っています。気づけばすれ違う人のほとんどがエアパッケージを持ち、横浜観光を楽しんでいました。(気になる方は、カップヌードル エアパッケージで検索)

一目で「カップヌードルミュージアムに行ってきた」とわかるエアパッケージは、ミュージアム内のアトラクションのひとつ、マイカップヌードルファクトリーで手に入れることができます。モノをつくる体験型アトラクションは思い出になりますし、エアパッケージを持ち歩くことで周囲の印象にも残ります。

企業博物館の中でも、工場見学や体験型ミュージアムは幅広い年齢層が参加できるため、一般的な認知度が高いと言えるでしょう。かつ、自社製品をもつ企業では、体験や販売でそれらの製品を、“思い出”として持ち帰ることができます。BtoC企業の強みですね。

また、食品関連の企業博物館と聞くと、工場内に併設されていて、工場見学をメインにしているイメージがあり、こちらの施設もそのような造りであると認識していました。しかし、このカップヌードルミュージアムには工場がありません。(工場をイメージしたウィンドウディスプレイのジオラマがあります)

ここでは、「百福の研究小屋」「クリエイティブシンキングボックス」など、世界初のインスタントラーメンを発明した日清製品創業者 安藤百福の創造的思考「クリエイティブシンキング」を伝えるための、来館者の創造力をかきたてる展示で構成されています。

外側からだけでなく、発明者の視点、内側から製品を知ることができるのが、カップヌードルミュージアムの特徴であると感じました。BtoC企業、食品関連の企業博物館にも、工場見学だけでない各企業のおもしろさが、まだまだ沢山ありそうです。