学芸員室の雑記帳

展示の余談

本日の史料館は、新入社員研修で久々に賑やかな一日となりました。人数を分散して次々と訪れる新入社員に、次々と展示を案内します。他社を知るにはまず自社を知ることから。どのような歴史の上に今があるのかを、展示を通して感じてもらいます。

展示の余談に、忠臣蔵エピソードが割とあるため、解説者側としてはぜひ触れたいのですが、最近は忠臣蔵がなかなか通じません。ジャブを打って反応が悪いと説明を省くことも多いなか、珍しく1グループ目の反応がよかったため、ぐいぐい解説に盛り込みました。最近、若い人が忠臣蔵を知らないのは、テレビ局に忠臣蔵のドラマを作る力がなくなったから番組が作られず、なじみがないからだという記事を読みました。 「大石内蔵助」や「四十七士」が通じなくなっていくことを、少し寂しく思います。

今週で終わりの番付展も案内し、総じて楽しんでもらえた模様。大変なことも多い研修、せめて史料館では楽しみながら学んでほしいと思います。

忠臣蔵エピソードと同じく時代小説家山本周五郎がTDBの社員だったことも、あまり反応は芳しくありませんでしたが、来週からは社員時代の山本周五郎を取り上げた展示が始まります。山本周五郎のファンも、読んだことのない方もぜひ足をお運びください。